ゴー宣DOJO

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笹幸恵
2018.4.29 14:55

私のキス事件

もくれんさんのブログ

「岡村隆史の『お伺いキス』に爆笑した」

を読んだ。

岡村っておもしろい人だねえ。

 

と同時に、自分の四半世紀前のキス事件を思い出しました。

 

ガンガン夜遊びをしていた20代の頃。

友人とバーに行ったら、オラオラ系の男が近寄ってきた。

最初は楽しく飲んでいたけど、あまりに上から目線で

「オレっていい男だろ?」という感じなので

段々ムカついてきて、彼の言うことに全部反論してやった。

結果、ものすごく険悪な雰囲気に。

知らんぷりして飲んでたら、「オレ帰るわー」と言いながら、

いきなり私にキスして出ていった。

 

ぎゃーッ!

きったねええな!!!

 

逃げるように去っていった男の背中に

「ふざけんじゃねーぞ、このヤロー!」と

罵声を浴びせるも、あとの祭り。

くやしいッ。くやしいッ。

おそらく私があまりに生意気なので、

そして口では負けてしまうから、ともかく

黙らせてやろうと思ったんだと思うのよね、力づくで。

私はそれがくやしくて地団駄を踏むばかり。

その後、夜通し某方面で暴れまくった。

今だったら、こういうのってセクハラに該当するのかしら。

 

 

そしてもう一つ。今度はもう少しオトナになってから。

さわやか好青年と、ちょっと一杯のつもりだったのに

かなり話が盛り上がって結局終電を逃した。

延々と居酒屋で話をする。

延々と、延々と・・・居酒屋で。

わりとイイ感じなんだけどなあ。

でも気恥ずかしくて自分からしな垂れかかるとか

無理だしなあ。で、延々と、延々と・・・。

 

夜明け。電車が動き出した。

「さて、帰ります」といって、駅前のロータリーへ。

このとき、彼は気の毒になるほど緊張した様子で言った。

「キスしていいですか?」


キターーーーーー!

 

「ダメです」

咄嗟に出てきた言葉がこれだった。

 

・・・なんでかなあ。

もう散々語り尽くして夜明けになって、

なんだか色っぽい雰囲気を通り越してしまったような。

そのタイミングでおどおどしながら確認を取られると

興覚めしてしまうよなあ。

私の恋に落ちるピークは午前0時だったよ、と

今なら彼にやさしく言ってあげられるような気もするけれど。

 

でも、ふと思う。

無理やりキスしてきたら腹立たしいし、

確認とられたら興ざめするし、

女っていったいどういう生き物よ!?

めんどくさ。

 

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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